歯科矯正をするにあたって、治療中の痛みが心配な人も多いのではないでしょうか。歯科矯正中に痛いと感じてしまう原因から、痛みが続く期間の目安、傷みを和らげる対処法などについて考えます。

痛みを感じる時

歯科矯正は痛い。このようなイメージをお持ちではありませんか?こんな不安をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。矯正はしたいけど、痛みが怖くてなかなか踏み出せない。また、その痛みがいつまで続くか不安だという気持ちもあるでしょう。

歯が動く時の痛み

矯正治療は歯を少しずつ動かして治療していきます。

そもそも歯は骨の中に埋まっていて、少し押しただけで移動することはありません。しかし、ワイヤーやマウスピース矯正(インビザラインなど)を使って歯に負荷をかけ続けると、歯は少しずつ移動します。矯正器具により歯が骨に押し付けられると、歯の周囲にある歯根膜は正常な状態に戻ろうとします。この際、細胞の働きにより押し付けられた側の骨が溶け、反対側には骨が形成されます。矯正では、人間が持つこの働きを利用して歯を動かしていくのです。

この仕組みの中で、骨が溶ける際に痛みを感じさせる物質が分泌されます。歯が動く際に痛みを感じるのはそのためです。痛みは矯正装置を付けてから3~6時間ほどで始まり、およそ36時間後がピーク。その後、徐々に痛みは減り、1週間もすれば治まります。この痛みは、矯正装置の装着経験があるほとんどの人が感じるものです。痛みの感じ方は人それぞれですが、インビザラインは歯全体に力をかけて少しずつ歯を動かすため、ワイヤーに比べて痛みが少ない傾向にあります。

噛む時の痛み

歯が動くことによる痛みを感じている間は、食事の際にも痛みを感じることがあります。とくに硬いものは、痛くて噛めないこともあるかもしれません。痛みが治まるまでの数日~1週間程度は、歯にやさしい食事がおすすめです。

痛みをやわらげるには

インビザラインでは、矯正器具が柔らかいプラスチックでできているため、口内に当たる痛みも少なく、口内炎ができにくいという特徴があります。
歯が動くことによる痛みには、氷で冷やす対処法がおすすめです。ロキソニンなどの市販薬を飲むことでも痛みは押さえられますが、これらの薬が持つ炎症を抑える作用により、歯の移動が鈍くなってしまう可能性があります。薬の使用はできるだけ避け、どうしても耐えられない場合にのみ服用するようにしましょう。

食べ物を噛むことによる痛みの対処法は、あまり噛む力を必要としない食べ物を食べることです。痛む間は食べやすいおかゆやスープなどにして様子を見ましょう。